2013/02/08開始
創作BL小説
はじめに/更新履歴


ご注意ください。

ここは私「にわ」の創作文章を置いているブログです。

男性同士が愛し合う、同性愛がメインテーマです。
直接的な過激描写はない(つもり)ですが、作風としては15歳以上の方推奨です。
全てよくあるオリジナル設定。
ここに書かれているものは脳内の妄想であり、実在の人物、場所、施設、商品等とは一切関係ありません。
法律や歴史的事実を捏造している場合がございます。
苦手な方はブラウザバックかクローズしていただいたほうが、お互い、より幸せかと思われます。

なんとなく書いてます。
自分が楽しむために書いています。

著作権はすべて私「にわ」が有します。

いつか誰かに気に入ってもらえると嬉しいです。

追記
ご来訪のみなさま、拍手、そしてコメントをくださるみなさまに心より感謝申し上げます。
自己満足なブログサイトですが、楽しんでいただいたそのお気持ちが創作・更新へ至る力につながっております。
作品、キャラクター、ストーリーの構成、描写、更新頻度等、執筆内容に関して個別のリクエストやご要望は一切受け付けておりませんが、アンケートという形でみなさまのご意見を参照させていただきます。
色々な意味で物足りなさを感じられる場合もあるかもしれませんが、それが私の書く作品あり、あくまで100%趣味の、自己満足のための執筆活動ということで、どうぞご理解くださいませ。
自由気ままな作品群の中より、ひとつでもお気に召すものがあれば幸いです。
どうぞ今後ともよろしくお願い致します。(にわ)



>>>小説もくじ

>>>第4回お好きな「攻」アンケート


【更新履歴】

2017.09.03 読み切り短編『僕と夫』

2017.06.05 拍手コメントへの返信

2017.06.05 ミニマム番外編『好きだから、仕方ないよね。』

2017.03.19 羊のオヴロ第二十四話『スピーア』

2017.02.25 拍手コメントへの返信

2017.02.16 読み切り短編『続・バカと恋仲』

2017.02.08 四周年記念SS『ニイテンハチノニ』

2016.01.30 ごあいさつと第三回アンケートまとめ

2017.01.26 第三回アンケート受付終了。ご協力ありがとうございました。

2016.11.06 栗原くんの恋人『唇と罰』更新





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リンクフリーです。報告不要です。
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はじめに : comments(0) : - : にわ :
読みきり短編_もくじ

 


・・・昇子(のぼりこ)に関する研究と取材メモ
完全にフィクションです。現代設定ですが異世界ファンタジーとしてご覧ください。最初から最後まで明るくはないです。

・・・ニイテンハチ
ブログ1周年記念更新。幼馴染。

・・・桃
双子の話。

・・・空白言語
無口な二人の話。

・・・いじわるなひと
束縛と言いなり。

・・・不幸な幸福
素直すぎる人と素直じゃなさすぎる人の話。

・・・欠陥奏者(加筆訂正中)
友人関係が終わるときの話。

・・・蜘蛛
その人について知るということ。

・・・水底の里
寒波が辛すぎるので夏の話。※一部性的な事象を匂わせる表現があります

・・・バカと恋仲
赤髪脳筋バカ高生と無気力受けリーマンのなれそめ話。

・・・花も杓子も 前編後編
ヤンデレショタヤクザ弟。

・・・天使が落ちる穴
アイドル×ガチムチ土木作業員の年越し。

・・・ブックマーク 前編中編後編
優しい普通の男子高校生と、その幼馴染の話。

・・・うそをつくひと
若社長の要求と年上秘書の仕事。

 

・・・不公平な幸福
『不幸な幸福』その後。

 

・・・ニイテンハチノニ

ブログ4周年記念更新。『ニイテンハチ』の4年後。

 

・・・続・バカと恋仲

その後。

 

・・・僕と夫NEW

同性婚制度のある世界。

 

 

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小説総合もくじ

>>2.8_好きな「攻」キャラクターアンケート

集計結果やコメントは今後の創作の参考にさせていただくことがございます。

 



読み切り短編NEW
↑クリックで目次へ。気まぐれに更新。



<以下連載もの。タイトルクリックで作品別目次へ。>

『栗原くんの恋人
社会人。後輩×先輩。マイペースなゆったり恋愛風景。

『青春コロリ』
不器用な高校生カップルの青い春。
【本編全十二話完結】

『ミニマム』
美しい生徒と若年教師の不可解な交流。
【本編全十五話完結】

『羊のオヴロ』 
御曹司不良後輩と奇人転校生。

『落城びより』
天才ボクサーとセコンド。
【本編全十三頁完結】

『タクミトセノ』
元後輩、元先輩

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僕と夫


暦が九月に差し掛かった途端に、あれほど寝苦しかった熱帯夜はどこへやら、眠ったままベッドの上で薄手のタオルケットを取り合うほどに冷え込んでしまった。
争いに敗れた僕は股の間に両手を差し込んで無様にも震えながら浅い眠りについていたのだが、寝相の激しい夫の腕が後頭部に直撃したことにより呻き声を上げて覚醒した。体をよじって危害を加えた犯人を見れば、相手は水色のタオルから腕を放り出して気持ちよさそうに寝入っている。僕が夫の腕を荒く掴み上げ反対方向へと押し戻すと、鼻から息を吐きだしてぐるりとこちらに体を向け、抱き付いてきた。
こうして抱き枕的な扱いを受けることには慣れているが、無意識化といえど暴力を受けた後となれば事情は別で、今僕の胴をがっちり固定している、この筋肉質で硬い、ちょっとした丸太のような腕が今は小憎たらしい。本人をわざわざ起こしてタオルケットを剥ぎ取り簀巻きにでもというまではいかないにしろ、この怒りが伝わることでちょっとした悪夢でも見ればいいのに、などというプチ呪いを脳内で唱える程度には陰湿な性格をしているのだが、不本意ながら癖となっているがために、夫の大きな掌に付属する太い指を撫でてしまう。こういうところがこの男をつけあがらせる原因なのだと自覚はしている。それでも治せない。

 

悔しいが僕はこの男に惚れていて、婚姻関係を結んでも尚、その熱は治まらないのだ。

 

 


僕と夫が結婚することになった時、同性婚が法律として施行されてから十年が経っていて、国会で成立してから一年はあれほど騒がれていたのに今ではもうそれほど珍しくなくなっている。
おそらくこの十年の間、この制度に対し懐疑的というか、どこか異質さを感じて反射的に拒否反応を示していたあらゆる人々が、不測のうちに身近な人物の同性婚を体験し、日常に組み込まれていくことで段々と受け入れられてきたのだろうと思う。それでも著名人が同性婚を公表したり、あるいは離婚したりする度に「同性婚は本当に幸せか否か」というテーマで議論が交わされる場面に出くわすのが今のところの現実だ。異性婚でも離婚という結末は存在するし、必ずしも幸福であるとは限らないにも拘わらず。

しかしながら僕もまたその議論についてわざわざ口を挟み時間を消費していた人間の一人で、しかも「世間や身近な人間を騒がせてまでわざわざ婚姻関係を結びたがる同性愛者は自分勝手ではないか」などという愚論を述べていた。今思えば一人の短い人生の中で、大げさに騒ぐ周囲の心情をいちいち考慮して自分の願望を取り下げ我慢する必要などあるのか、その先の人生に周囲の人間たちが責任をとってくれるわけでもないのに、などと思うのだが、当時の僕は同性愛者であることを自覚しながら、マイノリティの人権を守り、獲得していこうという活動に対してまるで自身の立場が脅かされるような恐怖を感じていたのだ。自分と似たような友人、知人などを含めたマイノリティのグループに所属する一方、それまでの学生生活、そして一会社員としての日常の中で、自分を同性愛者であると公言したことはなく、逆にそれが露見しないか、思わぬ場面で見抜かれ、アウティングされるのではないかという不安に脅えながら生きていた。不安の原因は同性愛者に対する差別にあり、その差別さえなくなればこの生きづらさ、嘘をつき続けているような罪悪感から解放されるだろうにも関わらず、差別をなくそうという動きに対しての否定的な意見を目にするたびにまるで自分が流れ弾に当たった犠牲者のような気持になったり、あるいは自分の全てをさらけ出して同性愛者の代表のように表に立つ人々をうらやむ気持ちが、自身がマイノリティであると自認したうえでどうしても彼ら、彼女らの活動を否定してたいという意識に傾かせたのではないかと思う。そしてその根底には、いくら他人が頑張ったところで僕が一人の人間として同性愛者であることを抱えている以上、「結婚」という制度によって救われることはないだろうという確信的諦めがあった。

 

 

僕が夫と出会ったのは五年前のことだ。
同性婚の式を挙げた友人のパーティーで(ちなみに彼女らは二人とも戸籍上男性だったが、それぞれ違うデザインのウエディングドレスを着ていた)、参加していた別の友人から紹介されたのだ。夫は僕より十五も年が離れていて、まだ学生だった。どうやら広告代理店勤めの友人が、職場のお気に入りアルバイトを着飾って連れ出してきたらしい。結婚パーティーに合わせて買い与えられたブランドもののジャケットと靴をきちんと着れてはいるが、友人の趣味と彼の趣味は異なるようで、「なんだか肩がこります」と苦笑する彼を、僕はなんとなく「いいな」と思った。
彼が同性愛者ではないということは知っていたし、それ以上関係を深めるつもりもなかったのだけれど、彼の事を「いいな」と思った一瞬一瞬は僕の体にこびりついていた。

 

僕と夫はその一年後に偶然にも再会を果たすわけだけど、夫は僕の事をほとんど覚えていなかっただけでなく、なんとか思い出したあとに「あの時もっと性格暗くなかった?」などと失礼な言動を発した。確かに当時のは一年前と比べると少しばかり自分に対しての嫌悪感や世間に対しての劣等感が薄れつつある過渡期にあったので、そのような印象を持たれても仕方なかったし、むしろ肯定的にとらえることもできるのだが、僕の方は第一印象から夫の事を好意的に思っていたためにその言動はひどくショックだった。
それは彼への感情とは別にマイノリティの地位向上を訴える活動が身を結びはじめ、否定意見を述べて足を引っ張ろうとしていた僕までも救済され始めていたことを自覚させるきっかけでもあり、あの頃には戻るまい、そしてあの頃の僕のような人間を生み出してはいけないという新たな決意を与えてくれた。

 

それから僕と夫は友人として付き合うようになり、ささやかな出来事の連続を経て恋人として関係を変化させていくのだが、詳細は割愛させていただく。僕らの会話や食事、キスやセックスは初動こそぎこちないものだったがいずれも大きなトラブルもなくこなされ、「ずっとこの空間にいられる」という居心地の良さを創り上げていった。そうして多くのカップルがそうするように、この居心地の良さを永久的に持続する方法を模索し始めた。
僕はすぐに「同棲」という結論に至り、彼に経済的なメリットや、単純に「ずっと一緒に生活したい」という素直な願望を述べ、すでに購入していた僕のマンションへの移住を提案したところ、夫は頷くよりも前に

 

「それってプロポーズ?」

 

と真顔で尋ねてきた。
僕は「いや、」と否定しかけたけれど、よくよく考えてみればそう受け取られて当然だった。呆れることに僕はそこで初めて自分が夫と結婚することを意識し始めたのだ。

 


夫は僕よりも若く、同性婚が国会で承認され施行されるまさにその時、まだ子供だった。物心ついてから思春期までの間も同性同士の恋愛を「そういう恋愛もある」ものとして単純に受け入れていた。肉が好きな人がいるけど野菜が好きな人もいるように、スポーツが好きな人がいるけどアニメが好きな人もいるように、異性が好きな人がいるけど同性が好きになる人もいる。そんな風に。
だから出会ったころから夫は(夫と同世代の友人たちのほとんどがそうであるように)僕のもつ同性愛という一つの側面に対して過剰に反応はしなかった。むしろ夫の父親が真面目な会社員でありながら、80年代のアメリカンポップカルチャーの狂信的コレクターであるという側面の方が問題だと考えているようだ。(夫の実家は父親の所謂「お布施」によって今でも散々に振り回されている。「あれは死んでも直らない」というのが夫の口癖だ)

 

夫にとって僕との結婚は「友人関係を経て恋人関係となり、やがて婚姻関係を結ぶ」、異性間の多数派プロセスと大差なく、ただそれが同性と差変わっただけのものだった。それが僕には大変なことで、一言でいってしまえば「贅沢な発想」であった。

世代間ギャップというのはやっかいだ。僕たちはそのことについて少しばかり話し合う時間を必要とした。
答えは目に見えていた。僕も夫と結婚したいと思っている。「結婚」という言葉自体に悪いイメージは持っていないし、様々な書類審査上もメリットが多い。もちろんデメリットがあるのは当然で、それは異性間においても言えることだ。
しかし僕はそれ以上の、同性婚「ならでは」のデメリットを一生懸命探していた。結婚することで発生するリスク、しないことで回避できるリスク――それらはいずれも(すべてではないけれど)多くが被差別意識へとつながっていた。
僕は自分がどれだけ愚かなことをしているのか知りながらも、夫に自分の抱える不安をすべて話した。それでも望みは「君と結婚したい」というところにあることも忘れずに、何度も繰り返した。

夫は僕の話を聞き、時折反論したり、共感しながらも、何度も僕を抱きしめて「僕もあなたと結婚したい」と囁いた。
僕が執念深く、面倒くさい性格であることを彼はとてもよく知っていて、そうして僕の毒素を心ゆくまで吐き出させた後、「それじゃあ、婚姻届けをもらいにいこう」と言ったタイミングは僕を最高に脱力させ、結局は自分たち次第じゃないかと思い知らせ、役所の近くにあるレストランでお高めのディナーでもどうかなと提案させたのだった。


そうして僕らは入籍した。結婚したのだ。

僕を抱きしめたまま寝息をたてる夫の頭頂部を見つめ、暗い寝室に目をやる。僕らの住まい。僕らの暮らし。暖かい体温。
あの時、目に見えない恐怖におびえる僕をひたすら抱きしめた夫は、今も眠りながら僕を抱きしめている。

 

きっと、少しでも歴史が違えば、夫を夫と呼びたくても呼べない世界は確実に存在した。その世界で、僕らはどうやって生きているのだろうか。恋人であったり、パートナーであったり、呼び方が変わるだけで特に何も差はないのだろうか。

 

わからないけれど、愛と法律の狭間で、僕たちが生きているのは確かだ。

 

 

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